【世界遺産】ディズニー映画「 アラジン」に出てくる城のモデルとなった「タージ・マハル」
ディズニー映画「アラジン」の城のモチーフとなった霊廟
ディズニー映画にまつわる世界遺産シリーズ。
今回は「アラジン」の紹介といきましょう
ディズニー映画「アラジン」は、1992年に製作されたアニメーション映画。
『千夜一夜物語』の『アラジンと魔法のランプ』を原案としています。
アグラバー王女ジャスミンの住む王宮はある世界遺産をモチーフにされています。
「アラジン」はゲームソフトになったり、劇団四季により演劇を上演されたりと非常にディズニー映画の中でも人気のアニメ作品です。
また、「アラジン」の舞台となる国は雰囲気からアラビア諸国のどこかや中国という人もいるようです。しかし、モチーフとなった城はインドにある世界遺産なんです。
そして、この世界遺産もまた、非常に知名度が高く一度は必ず目にしたことはあるんではないでしょうか。
では、その世界遺産の紹介と行きましょう。
画像見せると一目でわかるので、いきなり比較画像で紹介します。
「アラジン」の城
タージ・マハル
Photo credit: TANAKA Juuyoh (田中十洋) via VisualHunt / CC BY
国名:インド
遺産種別:文化遺産
登録年:1983年
登録基準:(i)
インド・イスラム建築を代表する霊廟建築
タージ・マハルは、インド北部アーグラにある、ムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンが、1631年に死去した愛妃ムムターズのため建設した総大理石の墓廟。インド・イスラーム文化の代表的建築である。
ムガル帝国が最盛期を迎えていた17世紀、5代皇帝シャー・ジャハーンが南インドを攻め込みに、1630年にデカン高原に遠征しました。
シャー・ジャハーンは妻のムムターズを非常に愛していたため、戦場に連れていっていましたが、産褥熱のため、37歳という若さでこの世を去りました。
シャー・ジャハーンは愛するムムターズのためにお墓として霊廟づくりを命じました。建築には20年もの歳月がかけられました。
その霊廟というものが「タージ・マハル」です。
みなさんもタージ・マハルはご存知だと思いますが、非常に美しい建築です。
好きな世界遺産ランキングでも常に上位になるような世界遺産ですね。
今回の世界遺産「タージ・マハル」で特筆すべきなのは、登録基準です。
登録基準は以前の記事でも述べましたが、世界遺産を登録するための判断基準です。
※ 登録基準の記事
かなり珍しいのですが、タージ・マハルは登録基準(i)のみで登録されています。
(i) 人間の創造的才能を表す傑作である。
つまり、歴史がどうのこうの文化がどうのこうのではなく、
ただただ、美しいということで登録されているのです。
これも妻を愛したシャー・ジャハーンの愛の結晶というものでしょう。
先ほど軽く紹介しましたが、この建築物には胸キュンな背景があっての建築物なのです。
切ない愛の物語「タージ・マハル」
ムガル帝国5代皇帝シャー・ジャハーンは、一般市民の女性ムムターズにひと目惚れし、妻として迎え入れます。
シャー・ジャハーンはムムターズを愛し、その当時は珍しく他の妻を持たず、子供を14人もうけますが、14人目を出産後、妃は遠征先で産褥熱にかかります。
そして、ムムターズ妃は介護のかいなく亡くなってしまいます。
皇帝はこの哀しみを忘れることなく、1週間公の場に表すことなく、そして2年間は宴もすることなく、喪に服したと言われています。
その後、皇帝として政治などをほぼ放棄し、莫大なお金をつぎ込み、タージ・マハルの建築に命をかけます。
そのかいもあって、22年後ついに完成させました。
しかし、精魂尽き果て病に倒れた皇帝は、お金の使い過ぎであったり、息子たちの権力争いに巻き込まれ、亡くなるまで7年に渡ってアーグラ城へ幽閉されてしまいます。
毎日のように、お城からタージ・マハルを見て泣いていたそうな。
死後、シャー・ジャハーンの棺は妻ムムターズ横に寄り添うように置かれました。
タージ・マハルは当初シンメトリーな建築物でしたが、霊廟の中で、その棺だけが、その均衡を崩しているのだといわれているそうです。
世界遺産って、ドラマティックですね。
こうやって、昔の物語に思いを馳せるのも世界遺産検定の醍醐味のひとつです。
今回は、ディズニー映画「アラジン」のモチーフになった世界遺産「タージ・マハル」を紹介しました。
今回も結構、モチーフとしては再現性が高いものでした。
かなり屋根の部分がデフォルメされたていたので、一見すると気づきづらいかもしれませんね。
また、このシリーズは続けたいと思います。
お楽しみに!
ではは