4/9放送のTBS世界遺産は放送1000回記念!「サンガイ国立公園」

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TBS「世界遺産」もついに放送1000回目!

1996年4月14日から放送が開始されたTBS系列のTV番組「世界遺産」も来る

2017年4月2日に放送1000回目を迎えました。

1000回目を記念して紹介される世界遺産は「サンガイ国立公園」となりました。

しかも4月9日と2週連続の放送となります。

 

 

なぜ、「サンガイ国立公園」が選ばれたのか?

別名"南米の富士山"と言われることも何か示唆に富んだ内容かもしれません。

放送前にサンガイ国立公園について、いくつか紹介するので予習がてら見てください。

放送内容

南米エクアドルアンデス山脈に富士山そっくりの山があります。
標高5260mのサンガイ山です。サンガイ山は、今も噴火を繰り返す活発な火山。危険な上に辿り着くのも困難な場所にあり、登る人は殆どいない謎に満ちた山です。
番組放送1000回を記念して、総勢24名の大キャラバンを組み、日本のテレビで初めてサンガイ山にアタックしました。
登山口から山頂まで往復12日間の登頂の軌跡を、2週に渡りお届けします。

 

次回予告│TBSテレビ:THE世界遺産

 

世界遺産サンガイ国立公園

国名:エクアドル共和国

分類:自然遺産

登録年:1983年

登録基準:(vii)(viii)(ix)(x)

 

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エクアドル中央部になるサンガイ国立公園は、モロナ・サンティアゴ県、チンボラソ県、トゥングラワ県にまたがる国立公園で、面積は5177.65km2 であり、世界遺産登録地域はとしては、2719.25 km2となる。

公園名の由来となったサンガイ山(標高5230 m)とトゥングラワ山(標高5016 m)という二つの活火山を持ち、さらにもう一つ、カルデラ湖を持つ休火山アルタール山(標高5320m)があり、すべて5000m以上の山々よりなる。

また、その高低差による生態系として様々な動物相、生物相が存在し、生物の多様性としても重要な場所となる。

とくに、特徴のある生物として、絶滅危惧種であるヤマバク、南米大陸唯一のクマであるメガネグマ、白い襟が特徴的なアンデスコンドルが挙げられる。

ヤマバク

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https://www.konicaminolta.jp/kids/animals/library/field/mountain-tapir.html

メガネグマ

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かわいい・・・・

 アンデスコンドル

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アンデスコンドル | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

 

別名「南米の富士山」と言われる由縁

サンガイ国立公園が1000回記念で放送されるのは、「放送内容」のところにあるように日本の番組で初めてサンガイ山を登頂するという大きなプロジェクトとして話題性があることが一番の理由だと思います。

 

サンガイ山が「南米の富士山」と呼ばれるのは山の形がとても似ており、いわゆるコニーデ式火山(成層火山)だからです。

富士山は2013年に世界遺産に登録されましたが、ご存じの通り自然遺産としてではなく、文化遺産としてです。

これには、今回の「サンガイ国立公園」が関係していないとは言い切れない理由があるのです。もちろん、当時よく言われた「富士山周辺のゴミ、し尿問題」が大きな理由であるとは思います。もう一つの理由として、世界遺産の登録基準もあると考えています。

 

サンガイ国立公園世界自然遺産として登録されており、登録基準として(vii)が選ばれています。

 

(vii) 最上級の自然現象、又は、類まれな自然美・美的価値を有する地域を包含する。

世界遺産の登録基準|世界遺産活動|公益社団法人日本ユネスコ協会連盟

 

我々日本人としては富士山も「類まれな自然美」を兼ね備えていると考えますが、サンガイ山を始めとする左右対称で形が整った成層火山は世界中にたくさんあります。

 

そのようなライバルがたくさんいる中で富士山が際立って「類まれな自然美」があると差別化できるような主張ができなかったことも自然遺産として登録できないと判断された理由のひとつだと思います。

 

サンガイ国立公園」は1983年に登録されていますが、それより早く申請していたら自然遺産として登録できていたかも?というタラレバ議論は無駄ですが、そういったことももしかしたら「世界遺産」で語られるかもしれません。